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LAN内リモート操作

ネットワーク活用

LAN内リモート操作

LAN内にのあるパソコンから別のパソコンをリモートコントロールする方法

前項で解説したようにWindowsネットワークを利用してファイルやプリンタを共有すれば,複数のパソコンを使っていてもファイルのやり取りや印刷などが簡単に行える。ただ共有フォルダの追加や解除、アクセス権の変更などは、共有を設定しているパソコン側で操作する必要がある。 このような設定変更は,わざわざ対象となるパソコンを操作しなくても,リモートから変更できるようにしておくと便利だ。

また、別のパソコンでエンコードなど時間がかかる処理を行っている場合は、作業状況を確認するためにそのパソコンの前に行くのは面倒だろう。 このコーナーでは、こういった手間を省くためにリモートコントロールで操作する方法を紹介する。リモートコントロールの方法によってはさまざまなOSから操作できるため、応用範囲は広い。たとえばWindowsXPが動作しないような古いパソコンでも、リモートコントロールによりWindowsXPのフル機能を利用できる。 また,動画のエンコードといった作業はマシンやパワーが必要で、CPUを冷却するためにファンがフル回転してうるさくなりがちだ。このような騒音が激しいマシンを寝室やリビングなどに置くのは気になるという人も多いだろう。しかし、リモートコントロールなら操作する側に高い性能は必要なく、低スペックで静かなマシンからでも操作可能だ。このように、アイデア次第で便利に使えるので、複数のパソコンを利用している人はぜひ一度試してほしい。

リモートコントロールで別のパソコンを操作する

リモートコントロールの環境を構築する場合、操作したいパソコンがWindowsXP Professionalなら「リモートデスクトップ」を利用するのがもっとも簡単だ。 ほかのリモートコントロールソフトに比べて画面の描画や操作のレスポンスが速いというメリットもある。 リモートデスクトップではサーバ側(操作される側)がクライアント側(操作する側)のキーボード/マウス操作を受け取り、変更された画面情報だけを圧縮してクライアントに送信する。 そのほかのリモートコントロールソフトはサーバの画面をすべてクライアントに送信するものが多くリモートデスクトップと比べてデータ転送量が増えるため、パフォーマンスが落ちることが多いのだ。 いままで別のリモートコント口ールソフトを試し描画速度に不満を感じていたなら、ぜひ一度リモートデスクトップを試してほしい。

WindowsXP Professionalを利用していない場合や、「リモートデスクトップ」の設定が上手くできない場合は、個人利用なら無料のリモートコントロールソフト「TeamViewer」を利用しよう。
面倒な設定が不要で、初心者でも簡単にリモート環境の構築ができる。
このアプリはLAN内でも外部からでも利用できるので非常に便利だ!
  &index;「TeamViewer」の設定及び使い方の説明

リモートデスクトップを利用するにはサーバ側でいくつかの設定を行っておく必要がある。 まず「システムのプロパティ」でリモートデスクトップを有効にし、アクセスを許可するユーザーアカウントを指定しよう。
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なおAdministratorグループに属するユーザーは、明示的に指定しなくても、デフォルトでアクセスが許可されている。ただし、バスワードを設定していないと、クライアントからはサーバのリモートデスクトップに接続できないので注意してほしい。 また、パーソナルファイアウォールを利用している場合は、リモートデスクトップで使用するTCPの3389ポートを開けておく必要がある。ただ、WindowsXP標準のWindowsフγイアウォールならこの設定は気こしなくてもよい。リモートデスクトップを有効にするとWindowsファイアウォールの「例外」(通信許可)にリモートデスクトップで使用するポート番号が自動的に追加されるからだ。別のパーソナルファイアウォールを利用している場合のみ設定すればよい。
クライアント側では、リモートデスクトップのクライアントソフトを使用して接続する。クライアントがWindowsXPなら、Professional Home Editionともにリモートデスクトップのクライアントソフトが標準でインストールされているのでこれを利用すればよい。

Windows2000なら、マイクロソフトのWebサイトから「WiindowsXP Remote Desktop Connection software」をダウンロードして使おう。 クライアントソフトを起動したら、接続先を指定するウインドウが表示されるので、ホスト名かIPアドレスを入力して「接続」ボタンをクリックすればよい。これで、サーバのWindowsXPProfessionallに接続できる。あとは、ユーザー名とパスワードを入力してログインすれば、直に操作するのと同じように、リモートからサーバマシンをコントロールできる。 なお、接続先を指定するときに「オプション」ボタンをクリックすることで、解像度や転送する画面データなどの設定が行える。
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この中で、設定しておくと便利なのが、クライアントのハードディスクやプリンタなどを共有する機能だ。これは「ローカルリソース」タブで設定できる。 この機能を有効にしておくと、クライアントのハードディスクなどがサーバのネットワークドライブとしてマウントされるので、サーバマシンとデータをやり取りしたり、サーバ上のデータをクライアントiこ接続しているプリンタから出カするときは重宝するだろう。 また、サーバ上にある音楽ファイルをクライアントで再生することも可能だ。 ただし、動画の再生には利用できない。コマ落ちや音飛びが発生するうえ、オーバーレイで表示される映像はクライアント側では再生されないからだ。動画を再生したいなら、動画ファイルのあるフォルダを共有設定にし、クライアントから共有フォルダにアクセスして再生するとよいだろう。 ***Webブラウザからリモートデスクトップを利用する [#k74b40a9]
クライアントがWindows98/Me/2000でリモートデスクトップ接続用のソフトウェアをインストールしたくない場合は、「リモートデスクトップWeb接続」と呼ばれる機能を利用しよう。この機能を利用すると、リモートデスクトップのクライアントとして必要なコンポーネントをWebブラウザ経由でダウンロードする。そのため専用のクライアントソフトをインストールしなくてもリモートデスクトップを利用できる。この機能はActiveXコントロールを使って実現しており、Internet Explore4.0以降なら利用可能だ(「Firefox」などでは利用不可)。

 リモートデスクトップWeb接続を利用するには、サーバ側でWebサーバのIIS(Internet Information Service)を稼動させておく必要がある。IISはデフォルトではインストールされていないので、「プログラムの追加と削除」を開き、「Windowsコンポーネントの追加と削除」からインストールしよう。 なお、IISのすべての機能を追加する必要はなく、「リモートデスクトップWeb接続」をインストールすれば、自動的にWebサーバもインストールされる。
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リモートデスクトJプWeb接続をインストールしたら、Webサーバヘの接続を許可するために、TCPの80番ポートを開放しておこう。

 クライアントから接続するときは、Internet Exploreのアドレスサーバに「http://<ホスト名またはIPアドレス>/tsweb/」と入力する。 リモートデスクトップWeb接続のログオン画面が表示されるので、サーバ名と画面サイズを指定して「接続」jボタンをクリックすればよい。あとは、通常のクライアントソフトを利用した場合と同様に、Internet Exploreのウインドウ内にサーバの画面が表示される。***Windows98/Me/2000/XP Home Editionをサーバにする [#kf8210a4]
前述したように、リモートデスクトップを利用するには、サーバがWindowsXP Professionalである必要がある。Windows98/Me/2000/XP Home Editionを操作したい場合は、フリーのリモートコントロールソフト「RealVNC」(以下 VNC)を使おう。VNCはサーバツールとクライアントツールで構成されており、インストールすると両方が組み込まれる。サーバマシンとクライアントマシンに、同じバージョンのVNCをインストールすればよい。
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Windows2000/XPの場合、インストールの最後にVNCサーバをWindowsサービスとして登録するかどうか指定できる。Windowsサービスとして動作させれば、サーバマシンがログオフしている状態でもクライアントから利用できるので、サーバ側では登録しておくとよいだろう。クライアント側では、そのマシンを操作する必要がなければ登録は不要だ。なお、Windowsサービスに登録していなくても、通常のアプリケーションとしてサーバを起動できる。

VNCサーバの設定とクライアントからの接続方法

VNCサーバを起動すると、Windowsの通知領域(システムトレイ)にアイコンが表示される。このアイコンをダブルクリックするか、ショートカットメニューの「オプション」を選択すると、VNCサーバの設定両面が表示される。 「認証」タブにある「パスワ一ドを設定jをクリックして、クライアントから接続する際のパスワードを設定しておこう。 「接続」タブでは、接続を許可するクライアントのIPアドレスの範囲を指定できる。そのほか、サーバの画面データをクライアントに転送するときに、壁紙や画面効果を除外するかどうかといった指定も可能だ。 パーソナルファイアウォールソフトを利用している場合は、ポートの設定も必要だ。VNCサーバは、デフォルトではTCPの5900番ポートで、クライアントから接続要求を受け付ける。このポートへ通信を許可するように設定を変更しよう。 クライアントからサーバヘ接続するには「VNCビューワ」を起動し、サーバのホスト名かIPアドレスを指定するだけでよい。 続けてユーザー認証のダイアログが表示されるので、VNCサーバで設定したパスワードを入力すればサーバマシンを操作できるようになる。

Webブラウザ経由でVNCサーバに接続する

VNCにも、リモートデスクトップと同様にクライアント側のWebブラウザから接続する機能が用意されている。
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クライアントにVNCをインストールしたくない場合は、この機能を利用すればよいだろう。 なお、この機能を利用すには、クライアント側にJavaの実行環境がインストールされている必要がある。「インターネットのプロパティ」の「詳細設定」タブを開き、「Java(Sun)」または「Microsoft VM」が存在することを確認しよう。Microsoft VMは、WjndowsXP SP1以前ならば標準でインストールされている。WindowsXP SP1a以降ではMicrosoft VMは標準で用意されていないので、サン・マイクロシステムズのWebサイト(http://jp.sun.com/)から「JRE5.0」(Java Runltime Environment パージョン5.0)をインストールしよう。 
サーバ側でパーソナルファイアウォールソフトを利用している場合は、ポートの設定を行っておく必要がある。VNCのWeb接続で利用するのはTCPの5800番ポートなので、このポートヘ通信を許可するように設定しておこう。 VNCサーバにWeb接続するには、Webブラウザのアドレスバーに「http://<ホスト名またはIPアドレス>:5800/」と入力してアクセスする。 接続ダイアログが表示されるので、そのまま「OK」ボタンを押せぱよい。続けてパスワードを入力すれば、Javaアプレットのウインドウにサーバのデスクトップが表示される。 なお、リモートデスクトップのWeb接続と異なり、Internet ExploreだけでなくFirefoxでも接続できる。

KNOPPIXからリモートコントロール

前項までは、リモートデスクトップやVNCのクライアントとしてWindowsマシンを使用する方法を紹介してきたが、これらはWindows以外のOSからでも接続可能だ。 たとえばCD上で動作するLinuxOSの「KNOPPlX」にもリモートデスクトップやVNCのクライアント機能が搭載されている。KNOPPIXはCD上で動作するため、この機能を利用すれば、ハードディスクレスのパソコンからWindowsマシンを操作するといったことも可能になる。
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ここでは「KNOPPIX」バージョン3.7を使用して解説するが、次のリンク先にある圧縮ファイルをダウンロードした後、展開したファイルをCD-Rに焼けばKNOPPlX3.6のブータブルCDになるので、これを使用してもよいだろう。 KNOPPIX3.7では、いくつかの書体や、起動時の読み込みファイルを最適化する機能などが加わっているが、基本的な部分は同じなので、ここで経介する使用方法ならKNOPPIX3.6でも変わらない。
*「KNOPPIX」も改編が重ねられ、現時点(06/6月)ではバージョン5.01まで開発が進んでいるので、最新版を使いたい人はWebから入手して欲しい。

KNOPPIX3.7のCD-R/RWを作成する

KNOPPIX3.7を使用する場合は、産業技術総合研究所のWedサイト(http://unit.aist.go.jp/itri/knoppix/)からISOイメージファイル(671Mバイト)をダウンロードし、CD-R/RWに書き込む必要がある。
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ここではライティングソフトとして「CD Manipulator」を使用する方法を紹介しよう。

CD Manipulatorを起動したら、最初にメインウインドウの上にあるリストボックスから書き込みに使用するドライブを選択し、続いて「CD」メニューから「マスタリング」を選ぶ。「CDマスタリング」ウインドウが開いたら「トラックリスト」タブを選択し、リストボックスにKNOPPIXのISOイメージファイルをドラッグ&ドロップする。あとはCD-R/RWドライブにブランクメディアをセットし「CDへ書き込み」ボタンをクリックすれば書き込みが始まる。なお、700MバイトのCD-R/RWメディアを用意する必要があるので注意してほしい。
CD-R/RWへの書き込みが終了したら、パソコンのBIOS設定で光学式ドライブからの起動が優先となるよう変更する。 あとは作成したメディアをドライブにセットしてパソコンを起動すれば、KNOPPIXが起動するはずだ。

リモートデスクトップを利用してサーバマシンに接続

KNOPPIXでリモートデスクトップを利用するには、KDEメニュー(左下の「K」の文字があるアイコンをクリックして表示されるメニュー)から「インターネット」-「リモートデスクトップjを選択する。
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「リモートデスクトップ接続」ダイアログボックスが表示されるので、「rdp:/<lPアドレス>」のように接続先のIPアドレスを設定し、画面解像度を選択すれば接続できるはずだ。 ただし、こ方法で接続すると表示色数が256色に固定されてしまう。ちょっとしたファイル操作ならよいが、写真を表示するなど色数を多くして接続したい場合は、コンソールからコマンド入力で接続しよう。

コンソールはディスプレイのアイコン(左から6番目のアイコン)をクリックすると起動する。コンソールが起動したら「rdesktip[オプション]くIPアドレス>」のように入力して実行する。 たとえば日本語キーポードを使用し、16ビットカラー(65536色)で、IPアドレス「172.16.40.235」のパソコンに接続するなら ”rdesktop -k ja -a 16 172.16.40.235” と指定する。 このとき「-u」オプションでユーザ一名、「-p」jオプションでパスワードを指定することも可能だ。 また、表示する画面の解像度を指定したいなら「-g」オプションを使用して「-g 1024x768」などと指定する。フルスクリーンで表示したい場合は「-f」オプションを使用すればよい。

なお、表示色数を指定する「-a」オプションでは、「16](65536色)のほかにも、「8」(256色)や「15」(32768色)、「24」(1677万色)が指定できるが、WindowsXP Professionalに接続する場合に24ビットカラーはサポートされておらず、24を指定しても16ピットカラーでの表示となる。 接続が成功すれば、あとはWindowsからリモートデスクトップに接続したときと変わらず、サーバのWindowsXP Professionalを操作できる。クライアント側のスペックが低くても、処理はWindowsXP Professional側で行い、クライアント側では画面を表示するだけなので快適に使えるはずだ。 使っていないパソコンがあれば、ぜひ試してみてほしい。

VNCを利用してサーバマシンに接続

VNCを利用して接続する場合は、KDEメニューの「インターネット」-「リモートデスクトップ」で表示される「リモートデスクトップ接続」ダイアログボックスで、「vnc:/<IPアドレス>」のように指定すればよい。
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VNCの場合は、ホスト側で設定されている解像度と表示色数がそのまま使用される。Wlndows上でVNCクライアントを利用したときと同様、WindowsXPのリモートデスクトップに比べると描画パフォーマンスは落ちるが、簡単な操作なら十分実用になるはずだ。

USB-KNOPPIXを使用する

KNOPPIXはCDブートで利用するのが一般的だが、USBメモリにインストールして利用できる「USB-KNOPPIX」もある。 USB-KNOPPIXはUSBメモリ上での動作を目的として容量を削除したKNOPPIXで、256Mバイト以上のUSBメモリがあれば実行可能だ。
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USBメモリヘのインストールを行う前こ、使用しているパソコンのBIOSがUSBメモリからの起動に対応しているかどうか確認しておこう。 まず、USBメモリを接続した状態でパソコンを起動し、BIOS設定の起動デバイス選択画面を表示する。 BIOSによって起動デバイスの表示方法は異なるが、接続中のデバイスが表示されるタイプのBIOSでは、US8メモリの名前がリストにあれば起動可能と考えてよいだろう。 デバイスの種類別に起動の優先順位を指定するタイプのBIOSなら「USB-HDD」がリストにあれは起動できる可能性がある。 なお、BIOSが対応していても、USBメモリの種類によっては起動できないことがある。 マザーボードやUSBメモリの種類による動作状況は、次のWebサイト( http://kosuge.or.tp/kserv/index.html )に掲載されているので、興味ある人は参考にのぞいてみて欲しい。

USBメモリにインストールする

BIOS設定を変更したら、実際にUSBメモリヘインストールしよう。USB-KNOPPIXはISOイメージファイル(267Mバイト)として配布されており、USBメモリにインストールするには、最初にこのISOイメージファイルをCD-R/RWに書き込む必要がある。
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CD-R/RWに書き込む方法は、すでに紹介したKNOPPIX3.7のCD-R/RW作成手順とまったく同じだ。ISOイメージファイルをCD-R/RWに書き込んだら、USBメモリを接続した状態で、作成したCD-R/RWからパソコンを起動する。なお、このあとUSBメモリヘのインストール作業を行うのだが、このときインストール先のメディアの内容はすペて消去される。 間違ってUS8メモリ以外のメディアの内容を消去しないように、USB接続のメモリカードリーダーやlEEE1394接続のハードディスク、SCSIハードディスクなどは、あらかじめ取り外しておくことをおすすめする。 CD-R/RWからUSB-KNOPPIXを起動したら、ターミナルを開いてUSBメモリへのインストール作業を行う。 まず” su ”と入力してスーパーユーザーになる。

続いてインストールを行うのだが、その際に” fdisk -l ”と入力してUSBメモリのパスを確認しておくとよいだろう。 パスを確認したら” /dcrom/tools/install ”と入力して実行すればインストーラが起動する。 インストール先のデバイスはデフォルトで「/de/sde」となるが、先ほどチェックしたUSBメモリのパスと一致しているか確認しよう。 あとは、いくつかの確認メッセージに「yes」と答えていけば、USBメモリに書き込みが開始される。 書き込みが終了したら、作成したUSBメモリからUSB-KNOPPIXを起動できるか試してみよう。

USB-KNOPPIXでリモートデスクトップを使用する

USB-KNOPPIXではリモートデスクトップやVNCのクライアント機能はメニューに登録されていないので、コンソールからコマンドを入力して実行することになる。 リモートデスクトップクライアントの場合は「rdesktop」jを使用するので、入力するコマンドはKNOPPIX3.7でコンソールから接続する場合と同じだ。
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VNCクライアントを実行する場合はコンソールから「vncviewer<lPアドレス>」と入力して実行すればよい。 

容量の少ないUSBメモリでも実行可能なSFS-KNOPPIXを使用する

USB-KNOPPIXはインストールに必要な容量が少ないとはいえ、最低でも256MバイトのUSBメモリが必要となる。 また、容量を削減するために多くのアプリケーションが削られているため、用途が削られてしまう。 小容量のUSBメモリでもKNOPPIXのフル機能を使いたいなら「SFS-KNOPPIX」を使おう。
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SFS-KNOPPIXは、KNOPPIXの容量の大半を占めるルートファイルシステム(cloopファイル)をインターネット経由で読み込むことによりインストールに必要なプロプラムサイズを抑えている。 SFS-KNOPPIXのインストールに必要な容量は20Mバイト弱なので、32MバイトのUSBメモリでも十分にインストール可能だ。 また、起動時にcloopファイルを選択できるため、個別にCD-R/RWを作成することなく別のバージョンのKNOPPIXを使用できる。
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Cloopファイルは産業技術総合研究所のほか、いくつかのサイトに設置されたSFSサーバ上で公開されており、起動時にSFSサーバに接続してデータをダウンロードする仕組みだ。 SFS-KNOPPIXはインターネット経由でファイルを読み込むため起動時間が気になるところだが、実際にダウンロードするのは起動に必要なデータのみで、KDEが起動するまでに転送されるのは約50Mバイトとのことだ。 実際にCPUがPentium4/3GHz、メモリは1.5Gバイトというパソコンで、実行速度4MbpsのADSL環境で試してみたところ、CD-ROMのKNOPPIXの起動時間は2分51秒だったが、SFS-KNOPPIXは5分6秒だった、回線速度が高速なら、起動時間はさらに短縮できるだろう。
なお、終了時にはシャットダウンが完了する前にネットワークから切断されてしまうため、「Sent all processes the KILL signal」と表示して停止してしまう。 待っていてもそれ以上先に進まないので、手動で電源をOffにする必要がある。

SFS-KNOPPIXをUSBメモリにインストールする

SFS-KNOPPIXのCD版が無事動作したら、次は実際にUSBメモリにインストールしてみよう。 まず、SFS-KNOPPIXをダウンロードしよう。 ダウンロードしたらZIPファイルを適当なフォルダに展開し、展開してできたファイルの中から「install.bat」を実行する。
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コマンドプロンプトウィンドウが開き、「インストール先のドライブを指定してください」と表示されるので、USBメモリのドライブレターを指定する。 確認のプロンプトが2度表示されるので、それぞれ「Yes」と入力してEnterキーを押せばインストールが開始される。 ファイルのコピーが終わり、コマンドプロンプトウィンドウが閉じればインストールは完了だ。
 
尚、インストール先の内容がすべて消去されるといったメッセージが表示されるが、このバージョンではファイルコピーを行うのみで、既存のファイルを削除するコマンドラインは含まれていなかつた。何らかのファイルが保存されているUSBメモリを使用する場合は、あらかじめ消去して20Mバイト以上の空き容量を確保しておかなければインストールが正常に行えないので注意してほしい。 

インストールが終了したら、BIOS設定を変更してUSBメモリからパソコンを起動してみよう。 起動や起動後の画面はCD版とまったく変わらない。 なお、ここで紹介したUSB-KNOPPIXやSFS-KNOPPIXは、USB接続のメモリカードリーダーを使用してコンパクトフラッシュなどのメモリカードから起動することも可能だ。 実際に起動できるかどうかはカードリーダーに搭載されたコントローラによっても異なるので、確実に起動できるとはいえないが、余っているメモリカードがあったら試してみるとよいだろう。

KNOPPIXやNASを利用してファイルサーバを構築

前項で紹介したように、Windowsのファイル共有機能を利用すれば、特定のパソコンをファイルサーバとして運用できる。 ただし、古いパソコンをファイルサーバとして運用するのであれば、あえて高価なWindowsXPを使用しなくても、リモートコントロールのところで紹介したKNOPPIXで実現できる。 KNOPPIXならばフリーで利用できるうえ、OSをインストールするための領域を確保する必要がないため、ハードディスク内のすペての領域をデータ領域として使えるのだ。 また、Windowsのように同時接続の制限(WindowsXP Professionalは10人、WindowsXP Home Editionは5人)がない点もメリットと言える。 ちなみに、ここで紹介する方法はWindowsが起動しないなどのトラブルが発生したときに、Windows内のデータを救出するといった用途にも使えるので、覚えておくとよいだろう。 なお、KNOPPIX3.7ではNTFSへの書き込みを正式にはサポートしていない。 ファイルサーバとして運用するなら、あらかじめFAT32でフォーマットしておくとよいだろう。 読み取りに関しては問題ないので、データ救出といった用途ならNTFSでも大丈夫だ。
 
KNOPPIXをファイルサーバとして運用するには、標準で用意されているSambaサーバを利用する。 Sambaサーバを起動するには、KNOPPIXメニュー(ペンギンのアイコンをクリックして表示されるメニュー)の「Services」-「Start Samba Server」を選べはよい。
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パスワードを設定すると「Configure and start Samba」ダイアログボックスが表示される。 これはローカルドライブの共有設定に関するもので、「Yes」を選択すれば、すべてのローカルドライブが共有される。個別に共有設定を行うこともできるが、少し手順が面倒なので、この機能を使用してすべてのドライブを井有するとよいだろう。
これでSambaサーバの設定は終わりだ。 クライアントからKNOPPlXのSambaサーバにアクセスするには、アドレスバーに「\\knoppix」と入力すれはよい。 接続のダイアログが表示されるので、ユーザー名「knoppix」と、設定したパスワードを入力すれば、KNOPPlXマシンの共有ドライブにアクセスできる。

なお、この状態ではフォルダ名やファイル名に日本語が使われていると文字化けしてしまう。 日本語のファイル名を使う場合は、図17の手順を参考にSambaサーバの設定ファイル(smb.cont)を修正すればよい。
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なお、ここではKNOPPIX3.7を使ってファイルサーパを構築する方法を紹介したが、これはSFS-KNOPPIXでも可能だ。 ただし、USB-KNOPPIXではファイル共有に使用するSambaサーバが削除されており、この方法は利用できないので注意してほしい。

NASやNDASを導入する

WindowsやKNOPPIXを使ってファイルサーバを構築する方法を紹介したが、ファイルサーバとして利用するためだけにパソコンを起動するのは電気代が気になるという人もいるだろう。この場合は、NAS(Network Attached Storage)の導入を検討してみよう。NASとは、その名前の通りネットワークに接続して利用すろファイルサーバ専用機だ。 クライアントにTCP/lPプロトコルがインストールされていれば、別途ソフトウエアなどをインストールすることなく手軽に利用できる。 ハードディスクを1台だけ内蔵した個人向けのNASなら、消費電力はパソコンの数分の1程度だ。
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また、動作音も小さいので、常時稼動していても気にならないだろう。 製品によっては、ファンレスのものもある。 最近のNASは、本体にUSBポー卜が装備されていることが多い。 ここにUSB接続のハードディスクやプリンタをつなげば、ネットワークで共有することも可能だ。 ファイルサーバとプリントサーパの一体化、省スぺース化、省電力化を一気に実現できる。 アイ・オー・デー夕機器の「USL-5P」のように、USB機器をネットワーク共有することに特化した製品もある。
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USL-5Pは本体に100BASE-TXのイーサネットポートのほか、USBポートを5ポート備えている。 すでにUSB接続のハードディスクを複数持っている人などは、USL-5Pを使うことで手軽にネットワークで共有できる。 これらのほかにも、NDAS(Network Direct Attached Storage)と呼ばれる技術を使った製品もある。
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これは、Ximeta Technologyが開発した技術で、TCP/IPプロトコルを使わず、独自プロトコルでアクセスする。TCP/IPの複雑な処理を省くことで転送速度が向上するという。 ただし、使用するには専用のドライバとユーティリティのインストールが必要になる〈Windows2000/XPのみ対応)。 ドライバをインストールすると、Windows上からはローカルディスクとして認識される。またユーティリティを使うことで、NDASハードディスクのマウントとアンマウントが行える。

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